研究課題/領域番号 |
22591341
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
畠中 正光 札幌医科大学, 医学部, 教授 (40253413)
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研究分担者 |
松尾 芳雄 九州大学, 大学病院, 助教 (50419595)
大八木 保政 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30301336)
栄 信孝 九州大学, 大学病院, 助教 (80423523)
西川 啓 九州大学, 大学病院, 診療放射線技師 (30380447)
本田 浩 九州大学, 医学研究院, 教授 (90145433)
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キーワード | 骨格筋 / MRI / テンソル / 拡散 / ミオパチー |
研究概要 |
ミオパチー患者の骨格筋病変部と正常と考えられる対照骨格筋のdiffusion tensor imagingを施行し、以下の結果を得た。 Fractional anisotropy:に関しては、病変部は0.34±0.12(0-0.584)、正常部は0.554±0.149(0.281-0.891)であった。 Apparent diffusion coefficientに関しては、病変部は2.812±1.128(0-5.628)、正常部は0.919±0.281(0.351-1.583)であった。 Primary eigenvalueに関して、病変部は3.75±1.51(0-7.53)、正常部は1.52±0.39(0.71-2.48)、Secondary eigenvalueに関して、病変部は2.67±1.08(0-5.35)、正常部は0.82±0.31(0.13-1.67)、Tertiary eigenvalueに関しては、病変部は2.02±0.91(0-4.06)、正常部は0.42±0.27(-0.44-1.28)であった。 正常部に比してミオパチー部では、fractional anisotropyは低下、apparent diffusion coefficient、primary, secondary, and tertiary eigenvaluesは増加していると考えられた。メカニズムとしては、筋萎縮に伴う細胞外液の割合増加が考えやすいと思われるが、diffusion tensor parameters計測部位と診断部位との正確な位置関係の照合は不可能である。また、萎縮筋の場合、region of interestの設定は難しく、周囲間質などがregion of interest内混入してしまったためにdiffusion tensor parametersに影響が生じた可能性を完全に否定することは難しいと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
病変が進行してしまうとdiffusion tensor解析に十分な画質の画像を撮像することが困難な症例が多くなってしまう。 装置の計算アルゴリズムの問題と思われるが、本来ありえないマイナス数値が計算結果として表示されてしまうことがまれに生じる。
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今後の研究の推進方策 |
昨年11月以降所属組織が変わったため、MRI装置が他社製になってしまった。コントロールから再度データを取り直す必要がある。 同時に、研究組織に新たなメンバー(神経内科医・MRIに熟達した放射線技師等)を加えて組織を再編する必要がある。
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