研究課題
研究2年目に当たる本年度は、学会参加による情報収集ならびに研究成果の発表を行った。研究代表者(浅山)は、4月に日本医学放射線学会総会(発表)、6月に日本インタ―ベンショナルラジオロジー学会総会(参加、情報収集)、6月に医学放射線学会九州地方会(参加・情報収集)、11月に北米放射線学会(発表)、2013年1月に医学放射線学会九州地方会に参加した。肝腫瘍の画像に関しては、昨年度に代表者および研究分担者(西江・高山)がデータベース化した肝MRI施行911症例をもとに、低分化肝細胞癌と肝内胆管癌の症例を抽出し(西江、石神、柿原、牛島、高山)、画像解析を行った。これらの腫瘍は画像所見、とくにvascularityや悪性度からは類似するところが多く、由来細胞としては非常にimmatureな細胞、すなわち本研究のテーマの幹細胞由来の癌の可能性がある。具体的には両者とも動脈性栄養血管が比較的乏しく、MRI動脈相では鑑別困難な症例が存在することが判明した。拡散強調像でも両者は鑑別困難であった。肝細胞特異性造影剤であるGd-EOB-DTPAを用いた検討では造影180秒後のdynamic late phaseで腫瘍間質(線維化)を捉えることで、両者を鑑別できる可能性があることが示された。医学放射線学会総会に発表した。現在論文投稿中である。また、従来高分化肝細胞癌で頻度が最も高いとされていた腫瘍内脂肪化が、低分化肝細胞癌においても高頻度に認められた、腫瘍栄養血管数を病理プレパラート上でカウントしたところ、高分化肝細胞癌同様、低分化肝細胞癌でも腫瘍栄養血管の減少が認められ、脂肪化の原因であることを示した。北米放射線学会に発表し、論文執筆中である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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