研究課題/領域番号 |
22591344
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
伊東 昌子 長崎大学, 大学病院, 教授 (10193517)
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研究分担者 |
西田 暁史 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30584073)
上谷 雅孝 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40176582)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 大腿骨 / 骨ジオメトリー / computed tomography / 骨強度 / 骨粗鬆症 |
研究概要 |
ヒト大腿骨ジオメトリーと骨力学特性に対するテリパラチド週1回投与による作用について、プラセボ対照に比較検討を行った。骨形成作用を有するテリパラチドでは、大腿骨頸部皮質骨幅・皮質骨面積を有意に増大させた。周囲長は増大させず、むしろ縮小させる結果であった。皮質骨密度はプラセボと比較しても低下が大きく、加齢変化による減少以上に、テリパラチドの薬効として皮質骨密度を減少させることが示された。一方大腿骨頸部断面における全骨密度は増加を示しており、その変化から海綿骨密度は顕著に増大させる作用があることが考えられた。皮質骨密度が減少したのは、石灰化度の低い骨形成が進んでいることと、多孔化の増加が示唆される。参考として、同薬物のヒト週1回投与に相当する週3回投与による動物実験結果では、多孔化の増加は認められなかった。骨力学特性の変化として、曲げ強度section modulus (SM)は有意に増加、皮質骨不安定性を表す坐屈比buckling ratio (BR)は有意に低下していた。したがって、テリパラチドのヒト大腿骨に対する効果は、皮質骨を顕著に増大させることにより骨強度を増加させることが考えられる。この結果は、現在Journal of Bone Mineral Researchに投稿中である。 また、この研究テーマとして、骨吸収抑制作用を有するエルデカルシトールの大腿骨ジオメトリーと骨力学特性への作用を検討し論文化したが、骨への作用が異なることが示された。 今年度は、通常の他目的で撮影されたCT画像(ファントムを使用していない)から骨CT値として骨密度相当値を得て、その値を用いるとDXAよりも感度高く骨折リスクが評価できることを確認し、アメリカ骨代謝学会、北米放射線学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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