• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

造影3次元FLAIR法による血管透過性イメージングの基礎的・臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22591345
研究機関熊本大学

研究代表者

重松 良典  熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (00555766)

研究分担者 平井 俊範  熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (40274724)
キーワードMRI / FLAIR / 血管透過性
研究概要

MRIの撮像法である造影three-dimensional fluid-attenuated inversion recovery (3D FLAIR)は、血管内の信号を強く抑制し、血管外の間質や脳脊髄液に漏出した造影剤により増強効果が発現し、血管透過性がある部位を血管と区別して直接高分解能で画像化できる可能性がある。この研究の目的は、造影3D FLAIRの増強効果の機序をファントム実験で解明し、その得られた基礎的知見を応用し、造影3D FLAIRの臨床的有用性を明らかにすることである。
定常流ファントムを用いた我々の研究により、血流速度としては0.25-0.5cm/secの速さで3D FLAIRでの信号強度が低下、消失することが明らかになった。硬膜静脈洞や皮質静脈の血流速度は2.0cm/sec以上あると報告されており、動脈、静脈ともに頭蓋内の血管の信号は消失しているものと考えられた。また、造影剤濃度に関しては、0.5mmol/L以下の濃度に対して感度が高く、0.5mmol/L以上で信号強度が低下することが明らかとなった。通常の造影検査で投与される0.1mmol/kgの造影剤が生態に投与された場合、1-3分後の下大静脈内の造影剤濃度は0.4-0.6mmol/Lになると報告されており、血管から間質に染み出した造影剤濃度としては0.5mmol/L以下になる可能性が高いと推測された。すでに12名の髄膜疾患を有する患者にこのシーケンスを適応し、生態内でも増強後果が得られることを確認している。また、読影実験でも頭蓋内の脳血管関門を通過して血管外に染み出した造影剤の描出能において、他の撮像法に対する優位性が明らかとなった。
以上の研究結果はすでに査読付き雑誌に投稿し、掲載されている。
次年度は、3D FLAIRで正常脳組織の一部が増強されることに気付いたため、この詳細について研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Comparison of the Added Value of Contrast-Enhanced 3D Fluid-Attenuated Inversion Recovery and Magnetization-Prepared Rapid Acquisition of Gradient Echo Sequences in Relation to Conven-tional Postcontrast Ti-Weighted Images for the Evaluation of Leptomeningeal Diseases at 3T2010

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Fukuoka, et al.
    • 雑誌名

      American Journal of Neuroradiology (AJNR)

      巻: 31 ページ: 868-873

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi