平成24年度は、陳旧性心筋梗塞と比較を要したため拡張型心筋症4名を対象に、同日に心エコー図検査、[13N]NH3 および[11C]meta-hydroxyephedorine をトレーサーとするPET検査を施行した(名古屋市総合リハビリテーションセンターのPET施設を有償利用した、同施設倫理委員会承認済み)。心エコー図では、左室収縮末期容積、同拡張末期容積、左室駆出率を計測した。次に津社製PETカメラHEADTOME-Vを用い、 [13N]NH3 200 MBq投与後20分間のdynamic scanを行ない心筋血流に関するデータを収集し、この領域で最も信頼性の高いスイス・ジュネーブのPMOD Technology社のソフトウェアによって心筋局所血流量の定量化を行った。次に心筋交感神経機能を検討するため、[11C]meta-hydroxyephedorine 400 BMBqの投与後、40分間のdynamic scanを行った。滞留する[11C]meta-hydroxyephedorineの全心臓到達[11C]meta-hydroxyephedorine量(input function)に対する比率として計算した。直近のデータでは心筋血流は梗塞対側部で健常者の対応部に比して有意な低下が見られた。またmeta-hydroxyephedrineの滞留率および滞留率を心筋血流量で補正した値は梗塞対側部で健常者の対応部に比して有意に高値であった(論文作成中)。この結果は、梗塞対側部では健常者対応部に比べより高くpresynapseにノルアドレナリン集積が存在することを示した。拡張型心筋症における交感神経presynapse機能は、陳旧性心筋梗塞非梗塞部とは異なった様相を示しており、さらに症例を重ねて、この点を解明する予定である。
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