研究課題/領域番号 |
22591352
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
青木 茂樹 順天堂大学, 医学部, 教授 (80222470)
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研究分担者 |
水澤 英洋 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30144091)
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キーワード | 正常圧水頭症 / MRI / DTI / Q space imaging / Kurtosis / 拡散テンソル / diffusion |
研究概要 |
拡散強調像を用いて、その拡散異方性が非正規分布であるとして解析するQ Space imaging(QSI)やdiffusion kurtosis imaging(DKI)(この2つをまとめて広義のQSIという場合もある)は、拡散異方性のある脳白質の微細構造の変化を拡散テンソルなどの従来の方法よりさらに詳細に知ることができる新たなMRIの撮像法である。 QSIやDKIを撮像するには、拡散強調像のMPGのΔとδを同じにしてgのみを変化させてb値を変化させる撮像法が必要である。今回我々はヒト用3T MRI装置を用いて、QSIでは高いb値(15000s/mm^2)までの6軸、DKIでは多軸(32軸)のb値2500s/mm^2までとした2種類の撮像法を開発した。 さらに、3D撮像の拡散強調像を6軸あるいは32軸で、b値を変えて(0-15000あるいは0-2500の500から1000間隔)撮像したデータは3Dの各ボクセル位置に異なる軸と異なるb値の値をもった、呼び方によっては5次元のデータとなり、特殊な処理ソフトを必要とする。東京大学放射線科増谷佳孝先生との共同研究の一環として、そのデータを解析可能なdTV-FZRを開発した。 倫理委員会の承諾を得て、種々の患者とボランティアに関してQSI/DKIの初期のfeasibility studyを行っている。一部のデータは、学会発表を行った。狭義のQSIのFWHMはADCに、DKIはFAにそれぞれ類似した画像となるが、DKIはFAと異なり傍側脳室の交差線維付近や白質路の境界にてのFAの低下がみられない。疾患と正常との比較では、少数例であるが多発性硬化症患者のnormal appearing white matterにて、DKIの低下がみられるようであった。 NPHに関しても10名ほどで撮像を終え、解析を行っている。
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