研究課題/領域番号 |
22591369
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研究機関 | 独立行政法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
芝本 健太郎 独立行政法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (50509445)
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研究分担者 |
荒井 保明 独立行政法人国立がん研究センター, 中央病院, 副院長 (40184262)
竹内 義人 独立行政法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (30522635)
金澤 右 岡山大学, 医学部, 教授 (20243511)
郷原 英夫 岡山大学, 医学部, 講師 (10379745)
平木 隆夫 岡山大学, 医学部, 講師 (50423322)
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キーワード | 肝静脈内血管内超音波 / 肝静脈内IVUS / 経静脈的超音波 |
研究概要 |
平成24年2,月に動物実験施設でブタ2頭を用いて動物実験を行った。以下の実験は全身麻酔下にて施行した。 カットダウンにて頚静脈よりシースを挿入した。ガイドワイヤーおよびガイディングシースを用いて血管内超音波のプローブ(ボストン社製ウルトラICE)を肝静脈および腎静脈に挿入し、スキャン範囲内の構造物や血管の描出能を検討した(経静脈的超音波検査)。 つづいて経肝静脈的超音波誘導下にTIPS(transjugular intrahepatic portosystemic shunt、経静脈的1肝内門脈静脈短絡術)が可能かどうか検討した。頚静脈よりシースをもう1本挿入して肝静脈内にTIPS用の5穿刺針を誘導した。肝静脈に血管内超音波のプローブも同時に挿入し、TIPSの穿刺目標となる肝内門脈を同定した。経肝静脈的超音波の画像を参照してTIPS用穿刺針の先端を穿刺目標となる肝内門脈の方向に向けて穿刺した。 上記の実験により肝静脈の他、腎静脈に関しても経静脈的超音波検査が可能で、肝静脈や腎静脈に挿入したプローブ近傍の構造物の描出が良好であることが確認できた。また、経肝静脈的超音波の画像を参照してTIPS用の穿刺が可能であることは確認できた。ただ血管内超音波の描出範囲がプローブの長軸に対して垂直であるが、穿刺針は斜め前方に穿刺するため、穿刺針の針先と穿刺目標の肝内門脈を同時に描出することができないため、正確な穿刺は困難であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
肝静脈に関しては当初の計画より進めて同部に挿入した血管内超音波の画像を参照してTIPSの穿刺を行ったが、肺動脈・脳静脈洞からの経静脈的超音波検査は施行していない。
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今後の研究の推進方策 |
経静脈的超音波ガイド下に穿刺する場合、血管内超音波のプローブと穿刺針を別々に静脈に挿入する必要がある。また血管内超音波の描出範囲がプローブの長軸に対して垂直であるが、穿刺針は斜め前方に穿刺するため、穿刺針の針先と穿刺目標とを同時に描出することができない。穿刺ガイドと一体となったプローブ長軸方向の描出が可能な血管内超音波が開発できれば、上記問題点が解決できると思われる。
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