研究課題
平成24年度は、ラジオ波治療を施行したアスペルギローマ症例の画像による経過観察を行った。症例は79歳女性で、ラジオ波治療には、2cmの非絶縁部長を持つCool-tip針を用いた。焼灼は、針内部を冷却しながら、電圧20Wで開始し、1分間に5Wずつ電圧を上昇させ、最高電圧73Wで12分間の焼灼を行った。焼灼直後の針先端の温度は79℃であった。治療後6ヶ月の2011年4月15日、治療後9ヶ月の2011年7月15日、治療後10ヶ月の2011年8月12日、治療後12ヶ月の2011年10月21日、治療後16ヶ月の2012年2月10日にCTにて経時的に経過観察を行い、治療領域の持続的な縮小を確認した。今年度は2012年5月25日、8月24日、12月21日に再度CTにて経過観察した。病変は緩徐ではあるが、縮小傾向で、瘢痕状となっており、病変の大部分は壊死しているものと思われた。この症例においてラジオ波治療はアスペルギローマに対して有効であったと言える。一方で、努力はしたもののこの研究における目標症例数には到達しなかった。その原因としてアスペルギローマは、陳旧性結核や肺気腫など荒廃した肺に生じることが多く、適格基準である主要臓器機能が保たれていない症例が多いためである。よって、この研究で、ラジオ波焼灼療法はアスペルギローマに有効であることが示唆されたが、適応となる症例は限られていることが明らかになった。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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