研究課題/領域番号 |
22591374
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中塚 誠之 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50188984)
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研究分担者 |
井上 正則 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30338157)
川村 雅文 帝京大学, 医学部, 教授 (70169770)
泉 陽太郎 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90245506)
橋本 浩平 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70464964)
小黒 草太 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (50383716)
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キーワード | 癌 / 熱工学 / IVR / 凍結治療 |
研究概要 |
1年目の実験で、2.4mm径の凍結端子を用いて、豚肝、腎、軟部組織の凍結治療中の周囲の温度分布を計測し、-20℃、-40℃、-60℃などの一定温度点が凍結(氷)表面と一定の比率(a)の位置に存在することが判明した。腫瘍の大きさの「aの逆数」倍の大きさの氷を作成すれば、腫瘍表面を含め全体が目標温度となることが推察されていた。つまり、凍結時間は、凍結範囲の拡大の様子を超音波断層、CTなどの画像で観察し、腫瘍の大きさとの比率で決定することができることがわかった。凍結治療の終了を決定するための重要な知見であり、世界の基準となっていく発見である。 次ぎに、凍結端子の太さを変えた場合に、上記比率が異なってくるか否かを確認する必要があると思われた。凍結端子を3.0mm径のものに交換して同様の計測を行った。その結果、凍結端子が太くなると、凍結範囲は大きくなるものの、-20℃、-40℃、-60℃などの一定温度点と凍結(氷)表面とが、2.4mm径の凍結端子で計測した場合とほぼ同じ一定の比率(a')の位置に存在することが判明した。したがって、腫瘍の大きさの「a'の逆数」倍の大きさの氷を作成すれば、腫瘍表面を含め全体が目標温度となることが推察されていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験を行っている施設が震災のため約半年間閉鎖されていたため、骨の温度計測が行えていない。ただし、その他の臓器の温度変化はほぼ最終的な目標に到達できている。
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今後の研究の推進方策 |
凍結端子に注入する高圧アルゴンガスの圧を変化させ、同様の実験を行いたい。 また、骨の数点の温度計測を行い、肝、腎と同様の温度計測をおこなう予定である。
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