研究課題/領域番号 |
22591378
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究 |
研究代表者 |
中井 完治 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 講師 (20420838)
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研究分担者 |
石原 美弥 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部・医学科専門課程, 准教授 (30505342)
川内 聡子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部・医学科専門課程, 助教 (20506505)
菊地 眞 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部・医学科専門課程, 教授 (20075675)
加地 辰美 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 教授 (50148110)
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キーワード | 不安定プラーク / 時間分解自家蛍光スペクトル分析 / 拡散反射光計測 |
研究概要 |
本研究は、申請者らが開発した動物モデルを用いて、不安定プラークの脆弱性を多角的光工学的手法を用いて分析することにより、頸動脈狭窄症に対する治療戦略決定における重要な情報を与え、脳塞栓症の合併症を未然に予防することが目的である。 本年度は、光計測システムを実際に運用してプラーク組織性状と計測結果の関連性について考察した。高コレステロール餌群(Cho群、約4週齢の雄性日本白色家兎をコレステロール餌1%にて13週間飼育)と対照群(通常の飼料群で飼育された雄性日本白色家兎,約16週齢)を作成し、安楽死させたウサギから直ちに大動脈を摘出、内腔面を以下の方法で測定した。実験1(時間分解自家蛍光スペクトル分析):Q-スイッチNd:YAGレーザーの第三高調波を励起光とし、血管内腔面に照射し発生した自家蛍光を分光システム(波長300~750nm)で計測、蛍光強度、減衰時間を測定した。実験2(拡散反射光計測):光源にハロゲンランプを用いて、送受光一体型のプローブ先端を血管内腔面に接触させて組織を伝播した光を分光器(波長域900-1700nm)にて計測した。実験1では蛍光スペクトルのピーク波長付近である450nmにて、Cho群の方が蛍光強度が低かった。減衰時間はCho群の方がやや長かった。実験2では拡散反射光強度は、Cho群で高い傾向にあったが、拡散反射光のスペクトルは両群間で類似していた。以上から、実験1と2において対照群とCho群との間に差がみられ、新たな診断方法としての可能性が示唆された。 2011年1月下旬に米国サンフランシスコ市で開催されたBiOS2011に参加し、本研究についてもポスター発表を行った。不安定プラーク診断を対象とした研究発表が散見され、最新の知見を得ることができた。
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