研究課題/領域番号 |
22591387
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
塩山 善之 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (10323304)
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研究分担者 |
中村 和正 九州大学, 大学病院, 准教授 (20284507)
有村 秀孝 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20287353)
吉武 忠正 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40452750)
本田 浩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 肺癌 / 強度変調放射線治療 / 定位放射線治療 / 機能画像 / 機能温存治療 |
研究概要 |
「肺癌に対する高精度放射線治療(定位放射線治療や強度変調放射線治療)において、機能画像を用いることによる臓器機能温存上の意義を明らかにし、更なる低侵襲放射線治療法の確立を目指すことである。本年度は、肺癌に対する機能画像を用いて最適化した強度変調放射線治療および定位放射線治療の肺機能温存における有用性について、特に、治療後の血流損失を指標に評価・検討を行った。「対象と方法」局所進行肺癌10例、I期肺癌10例を対象として、解剖学的画像(治療計画CT)のみを用いて最適化した治療計画(Anatomical plan)と機能画像(治療計画CT-肺血流SPECT融合画像)を用いて最適化した治療計画(Functional plan)を作成した。それぞれの治療計画においてnormal-tissue complication probability (NTCP) モデルを用いて総血流損失割合(Total perfusion loss:TPL)を推定し比較した。「結果」血流損失を50%で引き起こす線量をD50とし、各D50レベルでのTPLを比較した結果、局所進行肺癌に対する強度変調放射線治療(IMRT)においては、D50が10~30Gyの時にFunctional IMRT planではAnatomical IMRT planに比較して、平均で4~5%のTPLの改善があり、D50が低いほど改善率が高い傾向が認められた。また、I期肺癌に対する定位放射線治療(SBRT)においては、Functional SBRT planでは、Anatomical SBRT planに比較して、D50が4~20Gyの時に、平均で1.0~1.6%のTPL改善があり、D50が低いほど改善率が高い傾向が認められた。更に、Functional SBRT planでは実際の治療で使用された計画(Clinical plan)に比べて2~12%のTPL改善が認められた。「結論と考察」肺癌の強度変調放射線治療や定位放射線治療において、解剖・機能融合画像を用いた治療計画の最適化は治療後の肺機能低下を最小限に留める上で有用な方法であり、特に感受性の高い(リスクの高い)症例でその有用性が高いと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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