研究課題/領域番号 |
22591390
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
国枝 悦夫 東海大学, 医学部, 教授 (70170008)
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研究分担者 |
尾川 浩一 法政大学, 理工学部, 教授 (00158817)
花田 剛士 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30571054)
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キーワード | 定位手術的照射 / 放射線治療 / 画像誘導治療 / 画像認識 / 頭頸部腫瘍 |
研究概要 |
頭蓋上3点の位置座標と先に得た3次元CTデータより頭蓋内病変の位置、頭蓋の傾きを正確に求める目的で、点の動きを3次元座標として得るために、動きの少ない3点(両耳珠および鼻背)に注目し検出点とした。自動検出することでより定量性、客観性を高め、病巣の移動距離自体を求めることができる。検出点座標を得るために、アクティブ探索パターン認識法を用いた動き検出アルゴリズムを採用したソフトウェアを開発した。3台のUSBカメラを患者の頭部の周辺に設置し画像中から頭部の動きを検出するもの立体視可能性を検証した。室内の照明具合により検出点が不安定となることが確認されたので、赤外線カメラと赤外線光源を使用した。さらに、可視光遮断するフィルターをカメラレンズ部に貼り付けることによって、可視光の影響を受けることのない赤外線撮影を実現した。可視光撮影では、照度変化によって誤差が発生しているのに対し、赤外線撮影では、マーカーの動きに近い平均誤差1mm未満の追跡が可能であった。カメラと動態ファントムを用いた実験と、ボランティアによる臨床条件での実験をおこなった。鼻、両耳に対して3台のカメラを同時稼働させてリアルタイムマッチングを行った結果、平均フレームレートは8.5Fpsとなった。10分間の実験の結果、患者の鼻と右耳に放射線治療の許容誤差である2mm以上の動きが見られた。患者に動きが発生してから、すぐにX線照射を中止するためには、人間の反応速度を考慮して、5FPS以上のフレームレートがあれば問題ないと考えるが、今後、動体追跡照射を見据えて、さらに計算時間を短縮する必要がある。
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