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2012 年度 実績報告書

放射線抵抗性静止期癌細胞の損傷修復遺伝子抑制による新たな治療方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22591391
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

川口 修  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90276428)

研究分担者 川田 哲也  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60234077)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード放射線抵抗性 / ATM / NBS1
研究概要

放射線によりNBS1はMre11, Rad50とMRN複合体を形成して、DNA二本鎖切断修復の主要な役割を担っている。ATMも同様にDNA切断に早期に反応し、放射線抵抗性腫瘍ではATM, NBS1の活性が高い可能性がある。ATMはMRN複合体依存的に活性化され、活性化ATMは下流に位置する分子をリン酸化することでDNAの損傷修復が行われる。従って、MRN-ATM経路の働きを抑制することでDNA損傷の修復を阻害し、放射線感受性を増強する効果が期待される。MRN-ATM経路を阻害する新しい低分子阻害剤であるMirin(MRN阻害)の研究が報告されている。本年度はMirinを用いて線維芽細胞、悪性グリオーマ細胞を用いてMirin及び放射線照射の併用効果を生存率で検討した。線維芽細胞では照射とMIRINの併用による生存率は影響がみられなかったが、悪性グリオーマ細胞では低下していた。このことからDNA損傷修復に関与するMRN-ATMを阻害する薬剤MIRINと放射線照射により、悪性グリオーマ細胞は各々単独より併用することで放射線増感効果があることが示唆された。線維芽細胞、癌細胞における静止期、対数増殖期での放射線感受性をp53の活性、アポトーシスを比較したところ静止期ではp53の活性化もアポトーシスもみられなかった。今年度はATMの下流にあるAKTの活性化をMirinを用いて検討した。
活性化された AKT は、プロアポトーシス Bcl-2 ファミリーのメンバーである Bad、Bax、カスパーゼ-9、GSK-3、FoxO1 をリン酸化することで、アポトーシスや細胞増殖を抑制する。悪性グリオーマ細胞ではMirinによりAKTの活性化が低下したことが認められた。しかし線維芽細胞では認められなかった。このことから悪性グリオーマ細胞ではMirinによるDNA損傷修復が阻害されたことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

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公開日: 2014-07-24  

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