研究課題/領域番号 |
22591393
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
早渕 尚文 久留米大学, 医学部, 教授 (20108731)
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研究分担者 |
大島 孝一 久留米大学, 医学部, 教授 (50203766)
淡河 恵津世 久留米大学, 医学部, 教授 (20204729)
鈴木 弦 久留米大学, 医学部, 講師 (80279182)
芝本 雄太 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20144719)
中村 和正 九州大学, 大学病院, 准教授 (20284507)
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キーワード | 胃初発非ホジキンリンパ腫 / MALTリンパ腫 / 非MALTリンパ腫 / CD20/CXCR3陽性Bリンパ球 / びまん性大細胞型のB細胞リンパ腫 / 末梢性T細胞性リンパ腫濾胞型 / 血管免疫芽球性T細胞リンパ腫 |
研究概要 |
胃初発非ホジキンリンパ腫(MALTリンパ腫、非MALTリンパ腫)の予防と新しい治療体制の構築を目指してMALTリンパ腫のマーカ-として血液中のCD20/CXCR3陽性Bリンパ球の測定を試みた。当初の予測より患者数が減っているが、その理由は先にリツキシマブの投与がなされている場合が少なくないことである。それでも、未治療のMALTリンパ腫17例について、放射線治療前後に血液中のCD20/CXCR3陽性Bリンパ球の測定を試みることができた。その結果、放射線治療前に比べて放射線治療後の測定結果で、その減少数が50%以上の8例では再燃はなかったが、50%以下であった9例のうちば2例に再燃が見られた。また、全17例に死亡例はなかった。このことから、MALTリンパ腫のマーカ-として血液中のCD20/CXCR3陽性Bリンパ球の測定は再燃の予測に関し、臨床的に意味のあることではないかと考えられるにいたっている。 なお、非MALTリンパ腫(その多くはびまん性大細胞型のB細胞リンパ腫)ではリツキシマブを併用したCHOP療法後に放射線治療を行い、優れた成績が得られているが、放射線治療の総線量を40Gyから30Gyに減らして再燃が増えないか、また合併症が減少するかを検討中である。再燃の無、合併症の発生とも治療後しばらくしてからでないと結論が出せない性質のものであるところから、今年度は解析を見送った。 共同研究者の病理学の大島教授はWHO分類では別の組織型として扱われている末梢性T細胞性リンパ腫濾胞型と血管免疫芽球性T細胞リンパ腫について病理組織所見を検討し、連続性を示唆する所見が得られたことから同一のものとして取り扱われるべきものとの見解を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
胃のMALTリンパ腫の患者数が予測した人数より少ない。その理由としては先にリツキシマブの投与がなされている場合が少なくないことである。
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今後の研究の推進方策 |
胃のMALTリンパ腫の患者数が予測した人数より少ないことから、久留米大学病院の患者だけでなく、共同研究者のいる名古屋市立大学病院や九州大学病院でも積極的に放射線治療前後に血液中のCD20/CXCR3陽性Bリンパ球の測定を試みる。
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