研究課題
基盤研究(C)
進行直腸癌 24 例に対して、術前に化学放射線療法を施行したのち根治手術を施行し、摘出標本の薬物・放射線治療の組織学的効果判定基準から低感受性群と高感受性群に分類し、術前因子・stage 変化・腫瘍組織因子・摘出標本の抗癌剤感受性遺伝子や放射線感受性遺伝子の発現・化学放射線療法の副作用・術後合併症・合併症のない症例の術後 1 週間の QOL 調査(SF-8)・再発の有無を比較検討した。高感受性群 13 例中 12 例に低感受性群 11例中 10 例に化学放射線療法により stage down 可能であった。化学放射線療法後の内視鏡生検結果は高感受性群では group1 が 13 例中 11 例、低感受性群では group1 が 11 例中 2 例であった。摘出標本の腫瘍壁深達度は高感受性群では消失 4 例を認め。摘出標本のリンパ節構造のない壁外非連続性癌進展病巣の存在は高感受性群 13 例中 2 例であったが低感受性群では 11 例中 7 例あった。抗癌剤感受性遺伝子や放射線感受性遺伝子の発現の関与は明らかではなかった。