研究課題
(1) c-myc cDNAの塩基配列をアミノ酸配列に変換し、MHCPredウェブサイト(http:〃www.jenner.ac.uk/MHCPred/)を用いてクラスII抗原部位を検索し、その領域を含むペプチドを人工合成する。始めにウエスタンブロット法にて、c-mycを標的とする血清抗体陽性率を検討する。次に、アミノ末端にビオチンを付加しておき、予めアビジンを固相化したプレートを用いて合成ペプチドを特異的に結合させ、洗浄後に血清抗体と反応させ、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG抗体を用いて血清抗体レベルを測定する(ELISA)。健常者血清に比べ食道癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、乳癌の6種の患者血清の抗体レベルが有意に高いペプチドを選択する。(2) バキュロウイルスを用いてc-mycペプチドを精製して血清c-myc抗体検索のためのELISAキットを作成する。作成したELISAキットの性能試験を実施し、健常者の基準抗体価を設定する。健常者血清におけるELISA測定レベルの平均値+3SDをカットオフ値として、その値を上回ったものを陽性と判定する。(3) 東邦大学医療センター大森病院で入院・加療した胃癌患者の血清を文書により本人の了解を得てスクリーニング用いる。また、文書により了解を得た健常者の血清をコントロールとして用いる。健常者は、癌検診において固形癌を有していないと診断された50歳以上の100名である。解析対象の食道癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、乳癌の患者血清を治療前後に採取し、血清分離後にマイナス80度で凍結保存したものを使用する。
すべて 2010
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
Ann Thorac Cardiovasc Surg
巻: 16(6) ページ: 389-393
日本臨床
巻: 68(Suppl7) ページ: 829-832