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2010 年度 実績報告書

肝静脈還流障害による肝再生病態の分子解析と治療アプローチに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22591419
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

杉本 貴昭  兵庫医科大学, 医学部, 研究生 (60399152)

研究分担者 藤元 治朗  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
平野 公通  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
飯室 勇二  兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30252018)
キーワード肝静脈還流障害 / 鬱血性肝障害 / 3次元肝切除シミュレーション
研究概要

肝静脈還流障害による鬱血性肝障害は、肝切除や生体肝移植後のhepatic veno-occlusive diseaseにおける再生遅延、肝不全の原因となるため、その病態解明と治療への臨床応用を行うべく、研究を開始した。平成22年度は、臨床的研究として、本学および日立メディコにて開発された3次元肝切除シミュレーションシステムを用い、臨床例の15例(肝悪性腫瘍12例、肝移植ドナー3例)において、術前施行の造影CTデータより肝静脈還流領域をもととした肝切除シミュレーションを行った。予測肝切除体積と実際の切除肝体積との差は平均62.2mlであり、従来行っていた門脈還流領域をもととした肝切除シミュレーションよりも有用であるとの結果であった。肝移植ドナー3例において肝移植による肝静脈血行再建後の鬱血体積予測を行った。2例は鬱血領域が少量と予測されたが、肝右葉グラフトの1例では、予測グラフト体積が648mlとなり、右肝静脈のみの血行再建では、下右肝静脈還流領域の234ml(グラフト体積の36.1%)が鬱血すると予測されたため、肝移植時に右肝静脈および下右肝静脈の血行再建を行った。術後に行った造影CTで、下右肝静脈が開存し、鬱血なきことを確認した。鬱血性肝障害の予測には肝静脈還流領域をもととした肝切除シミュレーションは有用であると考えられた。今後はさらに症例を蓄積し、肝静脈還流障害の予測体積の測定をおこない、鬱血葉・非鯵血葉体積測定を術後に行い、ヒト肝切除における肝萎縮・肝再生動態につき検索するべく、臨床データの採取をおこなう予定である。また基礎的研究としての鬱血肝動物モデルの作製を行い、形態学的検討を行う予定である。

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公開日: 2012-07-19  

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