• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

トリプルネガティブ乳癌の生物学的特性解明と治療戦略の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22591421
研究機関東北大学

研究代表者

石田 孝宣  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00292318)

研究分担者 梅田 みか(渡辺みか)  東北大学, 病院, 准教授 (20292344)
甘利 正和  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50400312)
大内 憲明  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90203710)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード乳癌 / トリプルネガティブ / Basal type / Ki-67 labeling index / Microvessel Density
研究概要

1998年から2007年に東北大学病院乳腺内分泌外科で手術を施行した原発性乳癌841例から通常型浸潤性トリプルネガティブ乳癌102例を抽出し本研究の対象とした。
術後観察期間(中央値68.5カ月)内に、37例に再発が認められ、28例が死亡していた。これらの再発・死亡イベントに対して、予後予測因子の意義を解析したところ、最大浸潤径、リンパ節転移状況、脈管侵襲、Basal type、Ki-67 labeling index、Microvessel Densityが有意に関連しており、多変量解析を行ったところ、これらは独立因子として有意であった。
以上の5因子に対して、それぞれの因子が予後に与えるハザード比を元にリスクスコアを定義し、そのリスクスコアの合計値を各症例の有するリスクスコアとした。その結果、102例のリスクスコアは最小値0、最大値13となり、乳癌死リスク分類として、スコア0-3のlow risk群が29例、スコア4-7のintermediate risk群が34例、スコア8以上のhigh risk群が39例であった。予後をみていくと、Low risk群の5年生存率は100%、10年生存率は95%、Intermediate risk群の5年生存率は85%、10年生存率は75%、high risk群の5年生存率は52%、10年生存率は29%との結果であり、3群で有意に生存率が異なっていた。
以上、トリプルネガティブ乳癌の予後規定因子をスコア化することにより、リスク分類を確立した。この結果から、low risk群に対して現治療法は十分であるが、他2群に関しては現治療法に加え新規治療法の早急な導入が必要と考えられる。ベースラインリスクが明らかになった現在、標的の解明とそれに対する新規治療法の開発が今後の課題である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Androgenic pathway in triple negative invasive ductal tumours: its correlation with tumour cell proliferation2012

    • 著者名/発表者名
      McNamara K
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1111/cas.12121

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Analysis of clinically relevant values of Ki-67 labeling index in Japanese breast cancer patients.2012

    • 著者名/発表者名
      Tamaki K
    • 雑誌名

      Breast Cancer

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1007/s12282-012-0387-5

    • 査読あり
  • [学会発表] トリプルネガティブ乳癌における臨床病理学的検討ならびに治療戦略2012

    • 著者名/発表者名
      宮下 穣
    • 学会等名
      第50回日本癌治療学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20121025-20121027
  • [学会発表] 転移•再発乳癌に対するnab-paclitaxel 投与例の検討2012

    • 著者名/発表者名
      濱中 洋平
    • 学会等名
      第20回日本乳癌学会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      20120628-20120630

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi