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2011 年度 実績報告書

微小転移における網羅的遺伝子解析とその結果に基づく新規癌転移抑制療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22591430
研究機関名古屋大学

研究代表者

角田 伸行  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (40542684)

研究分担者 梛野 正人  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20237564)
横山 幸浩  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80378091)
國料 俊男  名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (60378023)
キーワード微小転移 / 微小転移関連遺伝子 / FAK
研究概要

【背景・目的】
近年の癌研究の進歩により、微小転移の存在が明らかになり、癌転移おける重要性が認識されるようになってきた。しかし微小転移の病態などに関する基礎的研究はいまだ不十分である。本研究の目的は分離した転移癌細胞の網羅的遺伝子解析により微小転移関連遺伝子を同定し、分子標的治療およびバイオマーカーの開発を行うことである。
【研究成果】
・乳癌細胞株(MCF7、Hs578T、MDA-MB231)を用いて浸潤転移関連遺伝子であるFAK(focal adhesion kinase)を標的にしたsiRNAによる増殖能、浸潤能について検討した。FAKの抑制による浸潤能の有意な低下を認め、増殖能への効果に関してはFAKの抑制の有無による有意差を認めなかった。
・乳癌切除標本よりEpCAMに対する磁気ビーズを用いて、EpCAM陽性乳癌細胞と陰性乳癌細胞の分離を行った。EpCAM陽性乳癌細胞と陰性乳癌細胞におけるウェスタンブロティング法によりEpCAM発現の有無と複数の癌特異的遺伝子の発現との間に有意差を認めた。現在、その機能解析を行っている。
【意義・重要性】
リンパ節転移からの乳癌細胞の分離を進めており、新たな転移関連遺伝子の同定される可能性がある。微小転移関連遺伝子の機能が解明されれば、それらを標的にした新たな分子標的治療の開発、バイオマーカーによる微小転移の早期診断が可能となる。癌転移の治療成績を向上させることが期待でき、本研究は意義のある研究である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

リンパ節からの乳癌細胞の分離が困難であったためやや遅れているが、乳癌組織からの分離はできており今後の順調な進展が可能と考えられる。

今後の研究の推進方策

リンパ節から分離した転移癌細胞に対して網羅的遺伝子解析をおこない、転移関連遺伝子を同定する。転移関連遺伝子を標的に作成したsiRNAを乳癌細胞株へ導入し、ウェスタンブロティング法、PCR法によりその抑制効果を明らかにし、増殖能、浸潤能などへの効果を明らかにする。乳癌細胞株への転移関連遺伝子を標的にしたsiRNAの投与後、DNAアレイ法による網羅的遺伝子解析をおこない、シグナル伝達系について検討する。

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公開日: 2013-06-26  

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