研究課題/領域番号 |
22591445
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
中野 正吾 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (20351108)
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研究分担者 |
藤井 公人 愛知医科大学, 医学部, 講師 (00524331)
萬谷 京子 愛知医科大学, 医学部, 講師 (90297359)
吉田 美和 愛知医科大学, 医学部, 助教 (30556098)
高阪 絢子 愛知医科大学, 医学部, 助教 (50440748)
福富 隆志 愛知医科大学, 医学部, 教授 (30165302)
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キーワード | 乳腺画像診断 / MRI / US / RVS / 磁気ナビゲーション |
研究概要 |
この研究の目的は、磁気位置センサーユニットから得られる3次元位置情報をもとに、異なった画像情報を融合・相互補完できる画像診断システムであるReal-time Virutal Sonography(RVS)を乳癌画像診断に応用開発することである。RVSを用いることでリアルタイムな超音波画像とそれに一致した任意の断面のMRI-MPR画像を同一モニターで比較することが可能となる。 平成23年度は実臨床におけるRVSによる乳腺MRI偶発造影病変の超音波による同定を試みた。本研究はレトロスペクティブな観察研究であり当院倫理委員会の承認を得ている。偶発造影病変の同定においては、乳腺MRIを施行した196例を対象とした。偶発造影病変を55例(28%)67病変認め、これらに対し再度超音波(second-look US)を行い病変の同定を試みた。通常の超音波によるsecond-look USでは造影偶発病変の同定率は30%にとどまったがRVSを併用することで同定率が90%まで向上した。さらに超音波探触子を病変の直上まで誘導できるため、97%の病変に対し組織生検を行うことが可能であった。以上よりRVSは偶発造影病変の超音波による同定において優れた精度を有する検査法であり、MRI-guided biopsyに代わる新たな乳腺生検システムになりうると考えられた。以上の結果は英文誌に投稿中である。 現在、症例の蓄積ならびに新たに導入した画像解析装置による症例データの保存・解析を行っている。さらにUSボリュームデータを用いた時制の異なる超音波画像の比較やPET-CTなどの機能画像と超音波の同期ができる新たなRVSの機器開発に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
RVSの精度における研究は2012年のUltrasound Med Biolに掲載された。
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今後の研究の推進方策 |
現在、症例の蓄積ならびに新たに導入した画像解析装置による症例データの保存・解析を行っている。 さらにUSボリュームデータを用いた時制の異なる超音波画像の比較やPET-CTなどの機能画像と超音波の同期ができる新たなRVSの機器開発に取り組んでいる。
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