研究課題
microRNAのpromoter領域のTCF7L2結合部位の検索を行った。NCBIのゲノム情報を用いてmicroRNAがcodeされているgenomeの上流1500bpにTCF7L2結合部位となりうる配列の有無を検索した。これらのデータの解析を現在行っているところであるが、その一部を報告する。以前、当研究室では、30人の食道扁平上皮癌患者より抽出した腫瘍部と正常粘膜部のRNAを用いてmicroRNA発現のプロファイリングを行い、それを報告したが、その際得られたデータで腫瘍部が正常粘膜部より2倍以上発現が高いmicroRNAのうち約54.5%でTCF7L2結合部位となりうる配列を確認できた。逆に2倍以上発現の低下しているmicroRNAにおいては、その上流1500bp以内にそのような配列は認めなかった(未発表)。また、mir-129においては、腫瘍部での発現が正常粘膜部の4倍以上であると共に、生存曲線においてmir-129高発現群では有意に予後不良であり、多変量解析においても独立した予後因子であることが確認されているが、同microRNAの上流にもTCF7L2結合部位となりうる配列が確認されている。これらのmicroRNAの上流でTCF7L2がpromoterとして本当に作用しているかをプロモーターアッセイにて確認を順次進めていく予定であるが、現時点で有意な結果は得られていない。
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Oncol Letters
巻: (in press)
Exp Ther Med
巻: 1 ページ: 841-846
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=22993608