• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

食道癌におけるWNTシグナルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 22591462
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

石黒 秀行  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (10363920)

研究分担者 塩崎 みどり  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (90531004)
キーワード食道癌 / Wntシグナル / TCF4 / ベータカテニン
研究概要

1.microRNAのプロモーターアッセイ
検索したmicroRNAのうち、TCFのbinding site CTTTGAAもしくはCTTTGAT CTTTGTA、CTTTGTTをプロモーター領域にもつmicroRNAは、miR-20b、miR129-1、miR138-1、miR15b、miR16、miR17-5p、miR20a、mi21、miR103、miR106a、miR107、miR134などが候補となった。
いずれもプロモーター領域から、約1500bpまでの間に、上記のbinding siteをもつmicroRNAである。mir-129においては、食道癌の腫瘍部での発現が正常粘膜部の4倍以上であると共に、生存曲線においてmir-129高発現群では有意に予後不良であり、多変量解析においても独立した予後因子であることが確認されているが、同microRNAの上流にもTCF7L2結合部位となりうる配列が確認されている。まずはmicroRNAの上流でTCF7L2がpromoterとして本当に作用しているかをプロモーターアッセイにて確認を順次進めていく計画である。しかしながら、プロモーターベクター作製に難渋しており、現時点で有意な結果は得られていない。
2.食道癌細胞株におけるWntシグナルの抑制実験
TCF4siRNAの配列によって、細胞株によって抑制効果はまちまちで、細胞死誘導できるまでにはいたらなかった。この原因についてsiRNAのロットの違いを考え、またTCF4そのものを完全ブロックするのは困難であろうと考えている。ベータカテニンそのものをsiでブロックし、一部の食道癌細胞株に細胞死を誘導できた。今後食道癌におけるWntシグナル機構の関与を解明できるものと考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

プロモーターアッセイ用のベクター作製には難渋しているが、そのほかsiRNAによる抑制実験では、TCF4、ベータカテニンの抑制実験を行い、細胞死を誘導できている。

今後の研究の推進方策

ベクター作製においては、もう一度配列などの見直し、あるいは、候補microRNAの変更を考慮したい。
そのほか、APC、AXINのsiRNAなども行い、食道癌においてWntシグナルはどの程度関与するのか、詳細な検討を行いたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Thymidylate synthase and dihydropyrimidine dehydrogenase mRNA levels in esophageal cancer2011

    • 著者名/発表者名
      Kimura M, Ishiguro H
    • 雑誌名

      Oncol Letters

      巻: 2 ページ: 297-301

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Expression of CD44v6 is an independent prognostic factor for poor survival in patients with esophageal squamous cell carcinoma2011

    • 著者名/発表者名
      Shiozaki M, Ishiguro H
    • 雑誌名

      Oncol Letters

      巻: 2 ページ: 297-301

    • 査読あり
  • [学会発表] 大腸癌におけるCD44variavnt6発現の臨床病理学的意義2011

    • 著者名/発表者名
      塩崎みどり、石黒秀行
    • 学会等名
      第111回日本外科学会定期学術集会
    • 発表場所
      (震災の影響により紙上開催)
    • 年月日
      20110500
  • [学会発表] 食道扁平上皮癌におけるWRNmRNAの発現と臨床病理学的意義2011

    • 著者名/発表者名
      長縄康浩、石黒秀行
    • 学会等名
      第65回日本食道学会学術集会
    • 発表場所
      仙台国際センター(宮城県)
    • 年月日
      2011-09-26

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi