1.microRNAのプロモーターアッセイ microRNA129の上流にTCF7L2binding siteを指摘しえたため、そのプロモーター領域のベクターを作成予定であったが、ベクター作成に非常に難渋し、現時点で優位な結果は得られていない。 2.食道癌細胞株におけるWntシグナル抑制実験 Siβカテニンによる細胞死誘導の実験を食道癌細胞株TE11を用いて行った。コントロールsiと比較して、WST1アッセイで細胞死が誘導された。 3.食道癌臨床検体におけるベータカテニンとEカドヘリンの免疫染色による検討 ベータカテニンとEカドヘリンの免疫染色では、両者が細胞膜から消失している症例では予後不良というデータがえられ、Eカドヘリンと裏打ちタンパクであるベータカテニンの役割を考慮すると、両方の消失が細胞の遊走、転移能の獲得に寄与している可能性が示唆された。 4.食道癌臨床検体におけるTCF4の免疫染色による検討 TCF4の免疫染色でも、TCF4の核発現症例は予後不良であった。ベータカテニンが核に移行していない症例でもTCF4は核に移行しており、Wntシグナルがonになっている状態が示唆された。
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