新規癌関連遺伝子 SMYD2 の化学療法・放射線療法に対する感受性遺伝子としての意義を検証した。現在まで感受性遺伝子としての意義を示すことはできていない。詳細な検討を進めている。 早期診断・予後予測マーカーとして、 血漿中の遊離 DNA の SMYD2 コピー数を SMYD2/RUNX3 ratio で示し、有用性を明らかにした。 食道癌患者のコピー数は健常人より高値であり(p=0.16)、予後解析では、SMYD2 高コピー数群の予後が不良であった(p<0.05)。肝癌、ファーター乳頭部癌での SMYD2 発現意義についても検証した。 肝癌は SMYD2 の坐位ずる 1q32 に増幅を持つ頻度が高く、細胞株レベルでは腫瘍の増殖、悪性度との関連を示すことができた。臨床検体での解析では現在のところ発現意義を見出せていない。乳頭部癌に関しては、SMYD2 高発現症例で静脈浸潤陽性例が多く、予後不良な傾向を認めた(p=0.07) 。今後、研究成果を更に発展させ、国内外学会、欧文誌に積極的に報告する予定である
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