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2012 年度 実績報告書

モサプリドを利用した腸管再生・新生法

研究課題

研究課題/領域番号 22591491
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

藤井 久男  奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (40156823)

研究分担者 高木 都  奈良県立医科大学, 医学部, その他 (00033358)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード5-HT4受容体 / 飲水投与 / 局所投与 / 直腸切離吻合術 / 神経幹細胞
研究概要

直腸の切離吻合モデルラットにおいてセロトニン4受容体の刺激薬であるモサプリドの局所投与と飲水投与後、1週目、2週目における腸壁内神経の再生・新生過程を免疫組織学的に観察した結果、吻合部を越えての腸壁内神経の再生が、同じように起こることを見いだした。再生した神経は、主としてNO作動性神経で、一部コリン作動性神経を含む結果であった。さらに、吻合部の肉芽組織切片を作製して、免疫染色を行った。抗PCNA抗体(細胞増殖マーカー)、抗DLX2抗体(神経幹細胞のマーカー)、抗SR4抗体(セロトニン4受容体)および抗NF抗体で陽性に染色された細胞の数を求めたところ、モサプリドにより、それらの陽性細胞数は有意に増加しており、神経幹細胞の動員と神経細胞への分化が認められた。
ついで、神経幹細胞がどこから由来するかを検討するために、モサプリドを吸収したスポンゼルを皮下に植え込み、移動してきた細胞の免疫染色とRT-PCRを行い、神経堤由来の神経幹細胞が 吻合部に動員されてくる可能性を検討した結果、皮下に植え込んだスポンゼルに向かって神経幹細胞が動員されてくるのが促進されていることが示された。
新生した神経細胞のソースを明らかにするため、間葉系幹細胞とHSVZ由来の神経幹細胞の培養を行いモサプリドの効果を調べた。神経幹細胞の神経軸索の伸長は促進したが、間葉系幹細胞には効果はなかった。従って、間葉系幹細胞よりは神経幹細胞の方が、新生神経細胞のソースの可能性が高いと考えられる。この神経幹細胞からRNAを抽出してマイクロアレイ解析を行った。その結果、モサプリドを作用させると、Htr4 (セロトニン4受容体)とGfrα1(GDNF受容体)のRNAは、軽度に増加していたが、Ednrb とRet(は全く変化なかった。以上の研究成果を研究分担者の高木が第90回日本生理学会大会入澤賞シンポジウムで発表した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] The comparison of effects of a selective 5-HT reuptake inhibitor versus a 5-HT4 receptor agonist on in vivo neurogenesis at the rectal anasotomosis in rats.2012

    • 著者名/発表者名
      Kawahara I
    • 雑誌名

      Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol

      巻: 302 ページ: G588-G597

    • DOI

      doi: 10.1152/ajpgi.00284.2011

    • 査読あり
  • [学会発表] In vivo neural regeneration and neurogenesis promoted by 5-HT4 receptor activation.2012

    • 著者名/発表者名
      Takaki M
    • 学会等名
      Neurogastroenterology and Motility 2012 Joint International Meeting
    • 発表場所
      Bologna, Italy
    • 年月日
      20120906-20120908
  • [学会発表] Nervous control on physiological function of the distal gut-defecation reflex mechanism in Irisawa H and Aya’s award Symposium

    • 著者名/発表者名
      Takaki M
    • 学会等名
      The 90th annual meeting of the Physiological Society of Japan
    • 発表場所
      Tokyo
    • 招待講演
  • [学会発表] 選択的セロトニン再取り込み阻害薬とセロトニン受容体作動薬が腸壁内神経損傷後のin vivo神経再建に与える効果の比較

    • 著者名/発表者名
      川原 勲
    • 学会等名
      第5回J-FD研究会
    • 発表場所
      東京

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公開日: 2014-07-24  

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