研究課題/領域番号 |
22591492
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研究機関 | 城西大学 |
研究代表者 |
内田 博之 城西大学, 薬学部, 准教授 (20245195)
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研究分担者 |
大竹 一男 城西大学, 薬学部, 助教 (50337482)
伊東 順太 明海大学, 歯学部, 助教 (40609096)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 廃用性腸管萎縮 / 絶食 / iNOS / nNOS / グルタミン / ROS / アポトーシス / 細胞増殖 |
研究概要 |
絶食における腸管粘膜萎縮に対するグルタミンの効果について 【背景・目的】これまでに我々は、絶食初期の廃用性腸管粘膜萎縮が、腸上皮細胞のiNOS の発現により、NO 産生が増大し、活性酸素種(ROS)産生を介する酸化ストレスにより、アポトーシスが誘導され生じることを明らかにした。一方、生体内のグルタミンは、抗酸化能を有するグルタチオン(GSH)の生合成に重要な役割を担っている。そこで本研究では、グルタミンの補給を介したGSH の産生により酸化ストレスを軽減し、絶食に伴う廃用性腸管粘膜萎縮においてグルタミンの補給が有効な効果を示すかどうかを明らかにする。【方法】雄性Wistarラットをグルタミン非投与(-Gln)群とグルタミン投与(+Gln)群に分け、各群とも48、72時間の絶食を行った。また、摂食群を対照 (Cont)群として設けた。グルタミンは2%(w/v)に調整し、絶食5日前から解剖時まで自由摂水で与えた。摘出した空腸を使用し、腸粘膜高、細胞増殖インデックス、アポトーシス・インデックスを計測した。また、空腸中NO2‒濃度、8-OHdG濃度、GSH濃度の測定を行った。【結果】Cont群と比べて-Gln群は、腸粘膜の萎縮、GSH濃度および細胞増殖インデックスの有意な低下、アポトーシス・インデックス、NO2‒濃度および8-OHdGの有意な増加を示した。また、-Gln群と比べて+Gln群は、腸粘膜萎縮の軽減、GSH濃度および細胞増殖インデックスの有意な増加、アポトーシス・インデックス、NO2‒濃度および8-OHdGの有意な減少を示した。【考察】グルタミンは、空腸中でGSHとなり、ROSを軽減することで、腸上皮細胞のアポトーシスを抑制することにより、絶食に伴う腸管粘膜萎縮を予防する効果があることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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