研究課題
本研究は、高機能性蛍光・磁性ビーズに上皮細胞で発現している抗体を固定し、血液中や便中の上皮細胞を効率よく磁気回収を行う。そして大腸癌で高率に認められるタンパク質発現や遺伝子異常を検索し、癌細胞の同定を行うとともに、臨床特性と比較することにより、血液を介した転移との相関につき検討し、治療方針選択肢としての有用性を明らかにすることを本研究の目的とした。また、同様に便中に含まれる癌細胞を効率に検出し、この方法が便潜血反応に代わって大腸癌検診に応用できるかを明らかにする。さらに、潰瘍性大腸炎患者のなかから大腸癌合併を効率よく安価に発見できるかを明らかにすることを本研究の目的とした。本研究を開始すべく、大腸癌患者治療経過中に血液を回収し、研究を行うIRB(倫理申請)を行い、通過させた。具体的には、大腸癌患者35名から文章による同意を得て、血清および血漿を採取し回収した。同患者については、腫瘍切除後の血清動向を観察するべく、術後1日目、3日目、7日目、14日目に血清および血漿を回収した。化学療法施行中の患者4名についても、紙面による同意を得たのち、化学療法投与同日血漿を回収した。大腸癌細胞の上皮細胞および血管内皮細胞に発現しているPLGF,CYR61,Annexin AIの3抗体の各種大腸癌細胞株における発現をmRNAおよびWB法を用いて検討した。
すべて 2010
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (8件)
European Journal of Surgical Oncology(EJSO)
巻: 10(1016) ページ: 1-5
Cancer Science
巻: 101(7) ページ: 1731-1737