研究課題
基盤研究(C)
塩基除去修復遺伝子MUTYHは8-OHGに誤って結合したアデニンを除去するグリコーゲン分解酵素をコードしている。MUTYH遺伝子の両アレルの突然変異が多発ポリープの原因となり、癌遺伝子や癌抑制遺伝子にG:C→T:A突然変異を起こすことによる大腸癌の発症過程に関与することがわかっている。片方のアレルにMUTYHの突然変異があると大腸癌になりやすいと思われるが、大腸癌症例についてMUTYHの突然変異、alleticimbalance、KRAS遺伝子の突然変異等の解析を行った。MUTYHの点突然変異が3症例に検出された。正常細胞にも同様の変異がみられたことより生殖細胞系列の変異と考えられた。Allelicimbalance(AI)が20%の症例にみられたが、AIはKRAS突然変異にみられるG:C→T:Aの頻度に関係しなかった。G:C→T:Aの頻度はrs3219489のCアレルdominantな腫瘍に高かった。従って、他のDNA修復異常に起因する大腸癌と同様に、MUTYH遺伝子の散在性突然変異に由来するものは稀であった。
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