肝虚血再灌流障害においてKupffer細胞と血小板のあいだにはなんらかの相互作用が働いていることが考えられているが、その類洞内動態は明らかとされていない。生体蛍光顕微鏡を用いて虚血再灌流後の肝類洞内におけるKupffer細胞と血小板動態を検討した。その結果、虚血再灌流後に肝類洞内でKupffer細胞はZone1を中心に分布し,血流再開後120分にわたり安定してin vivoで観察することができた。類洞内皮に膠着する血小板数は再灌流時間の経過とともに増加し、そのうち約半数の血小板はKupffer細胞と直接接着することが判明した。
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