研究課題/領域番号 |
22591517
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹田 伸 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20314015)
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研究分担者 |
杉本 博行 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20437007)
藤井 努 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (60566967)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | pancreatic cancer / オーダーメード医療 / 抗癌剤感受性遺伝子 / TS / DPD / adjuvant chemotherapy / S-1 / gemcitabine |
研究概要 |
切除膵癌ホルマリン固定パラフィン切片で評価しえた254例の免疫組織染色の結果と臨床的検討をした。2年生存率では、手術のみ,5FU門注療法,gem,TS-1は、それぞれ26%,37%,38%,52%であった。TS発現程度で検討すると、手術単独群はTS+群は予後が悪かった。TSは悪性度を反映していると考えられた。5FUとTS-1どちらもTS+の方が生存率は改善した。DPD発現程度で検討すると、手術単独群は変化なし、5FU,TS-1どちらもDPD-の方が生存率は改善した。また、再発後の2nd lineとしてTS+ならばgemからTS-1への変更は、有意差はないが有効な傾向を示した。 ジェムザールの感受性遺伝子(代謝性)は、RRM1,RRM2,DCK,CDA,p53,細胞内濃度に関連する遺伝子hENT(human equilibrative nucleoside transporter)をRT-PCR法で凍結標本組織約42例より検出したが、癌部と非癌部の両方とも抽出できた32例を用いて臨床病理学的に検討した。目標数まで達成できなかったのは残念である。RRM2のみ癌部で高発現していたが、他の遺伝子は非癌部の方が癌部より発現が多かった。しかし、RRM2に関して高発現と進行度は相関していなかった(P=0.22)。他の遺伝子も同様に低発現と進行度は相関しなかった。 RRM2高発現群に手術のみで補助化学療法gemを行わないと予後は悪く、悪性度を反映していると思われた。同様にhENTも低発現群の予後は悪いが、補助化学療法gemを行うと改善した。どのような機序かは定かでないが興味深い結果であった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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