研究課題/領域番号 |
22591532
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小田 克彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (60323002)
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研究分担者 |
齋木 佳克 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50372298)
赤坂 純逸 東北大学, 病院, 講師 (80343044)
川本 俊輔 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (20400244)
本吉 直孝 東北大学, 病院, 講師 (40375093)
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キーワード | 心臓外科 / 循環器 / 臨床 / Drug-delivery system / 虚血性心疾患 |
研究概要 |
研究準備として、ラパマイシン、および生体吸収性素材:PLA-CL,50:50(グンゼより人工硬膜として購入)研究計画書に基づいて予め作成し、ロット番号を明記し、担当薬剤師に管理を依頼し、使用時、処方箋にて処方する体制を確立した。 続いて、学内倫理委員会で研究計画が承認されたので、実際の手術時にフィルムの植え込みを開始した。冠動脈バイパス術において、大動脈-大伏在静脈グラフト吻合部(グラフト近位吻合部)に作成したラパマイシン徐放フィルム(もしくはコントロールフィルム)を吻合部全体が覆われるように貼付けた。冠動脈吻合には通常使用されるモノフィラメント糸を使用した。術中のグラフト開存性の評価は、ドップラー血流計を用いた。成人の初回待機的冠動脈バイパス術の症例で、大伏在静脈グラフト使用症例を対象とした。平成22年度は、ラパマイシン徐放フィルム群3例、コントロールフィルム群4例、計7例が研究対象として治療を受けた。 効果評価として、術後に造影心臓CT検査および冠動脈造影検査を施行した。可能な症例では、冠動脈造影時に血管内エコー検査(IVUS)、もしくは近赤外線を用いて冠動脈を観察するOCT(optical coherence tomography)にて吻合部内膜の状態を評価した。これまでのところ、両群でグラフト閉塞なく、吻合部内膜の有意な肥厚を認めていない。その他、副作用、臨床検査成績を追跡している。
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