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2011 年度 実績報告書

ヘモグロビン小胞体を用いたドナー肺の機能改善及び評価、保存

研究課題

研究課題/領域番号 22591575
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

河野 光智  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (10276272)

研究分担者 野守 裕明  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90146613)
堀之内 宏久  慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (60173647)
泉 陽太郎  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90245506)
キーワード移植・再生医療 / 呼吸器外科
研究概要

1.マウス肺切除モデルおよびラット虚血再灌流肺損傷モデルにおけるヘモグロビン小胞体輸液の効果マウスに麻酔をかけた後、経口気管内挿管し、人工呼吸器管理する。外頚静脈および総頚動脈にカニュレーションし、動脈より脱血、静脈より輸液し、循環血液量の10%から30%交換輸液する。左肋間開胸して肺門部を剥離し、左肺切除を行う。ヘモグロビン小胞体投与群、リンゲル液投与群、アルブミン投与群、マウス保存血液投与群とで術後の生存率を比較した。ヘモグロビン小胞体投与群とマウス保存血液投与群では100%のマウスが長期生存したが、リンゲル液投与群では全例が24時間以内に死亡した。アルブミン投与群では50%の生存率であった。ヘモグロビン小胞体が肺切除という外科的侵襲下、低肺機能のマウス体内で有効に機能することが確認できた。また虚血再灌流肺損傷モデルでは、ヘパリンの投与後、肺動脈、主気管支、肺静脈の順にそれぞれマイクロクリップでクランプする。虚血再灌流肺損傷モデルでは閉胸、自発呼吸1時間経過の後、再び人工呼吸器管理下に再開胸し、先のマイクロクリップによるクランプを肺静脈、気管支、肺動脈の順に解除する。再灌流後急性期の検討で、ヘモグロビン投与下で動物は生存し、ヘモグロビン小胞体が機能することが確認できた。
2.ブタ肺移植モデル
全身麻酔下にドナー左肺を移植するモデルを作成した。右大腿動脈カテーテル、Swan-Ganzカテーテル、左房カテーテルを挿入し、肺動脈圧、肺血管抵抗、動脈血酸素分圧等を測定し、グラフト肺の機能を評価する手技を確立し、リンゲル液投与群でのデータ収集を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

マウスモデル、ブタ肺移植モデルの手術手技が安定することにより、データの収集が順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

ヘモグロビン小胞体が酸素運搬体として働くことは様々な動物モデルでは確認されている。臨床治験実施のためにはヘモグロビン小胞体の大量供給が必須である。厚生労働省が主体となっての推進が望まれる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 術中出血に対するヘモグロビン小胞体投与の効果と安全度-肺切除+40%交換輸血モデルでの検討-2011

    • 著者名/発表者名
      河野光智
    • 学会等名
      第64回日本胸部外科学会総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県)
    • 年月日
      2011-10-12

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公開日: 2013-06-26  

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