くも膜下出血後脳血管攣縮における脳微小循環の組織学的・機能学的研究を行い有効な治療方法を開発することを目的に、本年度は主に今までの研究結果を解析した。 ①組織学的研究:前年度に施行したくも膜下出血モデルについての血液分布について組織学的に検討を行った。穿通枝周囲の脳脊髄液は間隙がわずかで評価が困難であった。また個体差が大きい印象があり、今後の検討には方法の変更も考慮にいれる必要があると思われた。 ②血管薬理学的研究:くも膜下出血モデルでの生理活性物質での反応性を実験した。拡張作用には、有意な差が認められないような結果であった。現在統計学的に検討中である。 ③MRIを用いた脳血流研究:昨年度と同様にくも膜下出血後に検査を施行した。本年度の結果も昨年と同様の傾向であった。くも膜下出血以外の脳卒中でも血流検査を施行し有用な疾患があることを論文として発表した。
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