1.ブタを用いた血管内治療基本手技モデル構築:全身麻酔下にミニブタの大腿動脈にシースイントロデューサーを留置し、6Fr.ガイディングカテーテルをガイドワイヤーを用いてX線透視下に総頸動脈に誘導し、マイクロカテーテルをガイドワイヤーと共に内頚動脈に進める操作は、実臨床で行われている血管内治療の基本手技とほぼ同様であり、基本手技習得のためのトレーニングモデルが完成された。 2.ブタを用いた血管内治療用デバイス操作モデル構築:シリコン製脳動脈瘤モデルを作成し、このモデルをミニブタの総頚動脈と頚静脈の間に結合した脳循環モデルを作成。脳動脈瘤モデル内へのカニュレーション及び動脈瘤内へのコイル挿入、留置をX線透視下で行い、血管撮影を同時に行い画像評価を行うトレーニングプログラムが完成した。 3.開発したトレーニングモデルを用いたトレーニング効果の評価:脳神経血管内学会認定専門医と非専門医が動脈瘤モデルでのカニュレーションとコイル挿入を同様の環境下で行い、所要時間と術者被曝線量を測定した。非専門医では専門医に比べて手術所要時間および透視時間が長く、術野および術者の被曝線量は明らかに高いことが判明した。
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