研究課題/領域番号 |
22591601
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研究機関 | 秋田県立脳血管研究センター(研究部門) |
研究代表者 |
中瀬 泰然 秋田県立脳血管研究センター(研究部門), 脳卒中医療システム研究部, 部長 (60390928)
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キーワード | 内頸動脈内膜剥離術 / 免疫組織染色 / 抗CD36抗体 / 抗CD68抗体 / 酸化型LDLレセプター |
研究概要 |
昨年度の抗CD36抗体を用いた免疫染色結果より、糖尿病や脂質異常症が筋線維芽細胞様細胞におけるCD36発現の上昇に関与し、降圧薬であるアンジオテンシン受容体拮抗薬内服で同細胞におけるCD36発現が抑制され、アスピリン内服でマクロファージのCD36発現が上昇することを見つけた。本結果は学会にて報告した。 また、昨年度に引き続き、内頚動脈内膜剥離術病理標本を用いて免疫組織染色を行った。新鮮凍結標本およびパラフィン包埋標本に対して、抗Cx30抗体、抗Cx43抗体、抗Cx45抗体およびマクロファージ標識用抗体、平滑筋細胞標識用抗体との免疫二重染色も行った。結果は光学顕微鏡にて観察した。その結果、今回の標本より得られた粥状動脈硬化巣にはCx30およびCx45の発現は認められず、一方、Cx43の発現は内皮細胞のみならずマクロファージ様細胞でも確認できた。引き続き、他社の抗Cx43抗体も用いて動脈硬化巣におけるCx43発現の確認を行っていく予定。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度より10症例追加した検討を行えている。免疫二重染色も数種類の抗体を用いて行えている。
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今後の研究の推進方策 |
数種類の抗コネキシン抗体を試染したが、今後は抗Cx43抗体の発現変異に注目して解析を進めていく予定。さらに、酸化型LDLレセプター抗体との関連についても病理学的に評価を加え、内科治療との相関を検討し、臨床現場へのフィードバックにつながるような発表を行うことを考えている。
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