研究課題/領域番号 |
22591608
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
齋藤 洋一 大阪大学, 産学連携本部, 特任教授 (20252661)
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研究分担者 |
関野 正樹 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20401036)
木下 学 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40448064)
圓尾 知之 大阪大学, 医学部附属病院, 特任助教 (90533810)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 脳・神経 |
研究概要 |
ヒト臨床において、大脳皮質内に生じる誘起電流を正確に予想することが必要であることから、反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)コンピューターシミュレーションシステムの開発を進めてきた。rTMSの場合、その刺激強度と皮膚、頭蓋の厚さ、髄液腔の大きさ、脳溝の深さなどにより、実際の運動野皮質に生じる誘起電流の強さは異なる。具体的には頭蓋骨は電気抵抗が大きいので、誘起電流は脳内で閉鎖回路を作って流れる。したがって、頭皮、頭蓋骨、硬膜はまとめて絶縁体と近似する。MRI撮影から画像処理して、脳、髄液、その他の絶縁体に分けて、3次元シミュレーションを行った。現在のところ、個々の患者のMRIデータ(5mmメッシュ)を基に脳とそれ以外に分けた脳内誘起電流分布を計算機シミュレートすることに成功した。MRIデータのメッシュを5mmにしたためシミュレーション結果に粗さが目立つもののシミュレーションシステムの基盤を構築することができた。臨床の場で使用するには、脳内電磁場解析モデルの高空間分解能化が必要であるので、2mmメッシュを目指して取り組んできたが、いまだ完成していない。よって、それをもちいた臨床医が操作しやすいインターフェースもいまだ完成していない。 動物実験において、ラット脳をrTMSした際に、大脳皮質においてどのような血流変化が生じるか、神経細胞、グリアにおける遺伝子発現の変化を検討することは、ヒトでの安全性の確保のために重要である。直径20mmのラット用8の字コイルを用いて、誘起電流発生範囲をシミュレーションして、可能な限り限局した刺激を施行し、レーザースペックル血流計により、脳表血流を測定した。結果は5Hzの高頻度刺激により、刺激脳表の血流は増加した。取り出した脳におけるearly immediate gene、BDNFなどの免疫組織化学的検討は、進行中である。結果が出次第、報告の予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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