研究課題/領域番号 |
22591639
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
山田 宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70275361)
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研究分担者 |
長田 圭司 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (00527195)
石元 優々 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (20508030)
吉村 典子 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (60240355)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 疫学 / 腰部脊柱管狭窄症 / 脊椎 / 地域住民コホート / 検診 / 核磁気共鳴画像法 / 有病率 |
研究概要 |
研究の具体的内容 本コホートにおける症候性腰部脊柱管狭窄症の有病率は全体で9.3%(男性10.1%、女性8.9%)であった。女性では、年代の上昇にともない有病率が高くなっていた(p < 0.01)。一方、男性における有病率のピークは60歳代であり、年齢に対して有意差を示さなかった。核磁気共鳴画像上において脊柱管中心部狭窄が中等度以上である者の割合は77.9%(731/938)であり、重度で有る者は30.4% (285/938)であった。このうち中等度以上の狭窄を有する者のうち、臨床症状を有する者は12.9%(94/731)、重度の狭窄を持つ者のうち、症状を有する者は17.5% (50/285) であった。腰部脊柱管狭窄症が一般地域住民の身体・運動機能にどのような影響を与えているかについて、6m歩行速度(通常速度と最大速度)・いす立ち上がりテスト・片足立ちテストの結果を有症状者と無症状者間で比較検討した。その結果、6m最大速度のみ有症状者が劣っていて(オッズ比1.18、95%CI:1.02-1.35)、以外の項目には有意差が存在しなかった。 本研究の意義 本研究結果から、一般地域住民の約1/3は画像上重度の腰部脊柱管狭窄を有しているが、症候性にいたるものは約1/5程度に過ぎず、例え発症していても、運動機能が著しく損なわれているわけではないことが判明した。この事実は、本疾患は基本的に疾患と共存する形で日常生活を送ることが十分可能な予後良好な性質を有していることを示唆している。 本研究の重要性 本研究は、大規模地域住民コホートにおいて、MRI検査と医師診察により腰部脊柱管狭窄症の診断を行った、極めて精度の高い疫学コホート研究である。今後このコホートを縦断調査することで、腰部脊柱管狭窄症の疫学的実態と危険因子が明らかになることが期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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