研究課題/領域番号 |
22591644
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
徳橋 泰明 日本大学, 医学部, 教授 (80188739)
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研究分担者 |
網代 泰充 日本大学, 医学部, 助教 (00424739)
大島 正史 日本大学, 医学部, 助教 (20526090)
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キーワード | 椎間板 / 脊椎固定術 / 内固定金属 / 合併症 / 予防 |
研究概要 |
脊椎固定術が固定隣接椎間に及ぼす影響を最小限にする目的で、椎間を固定しないで椎間可動性を維持しながら、脊椎不安定性を治療する動的制動システム(dynamic stabilization)として新たなシステム(完全なオリジナル)を作製した。 1)試作した動的制動スクリューシステムの摩耗実験 スクリュー・ロッド接合部に電車のレールと車輪の組み合わせのような可動性を有する金属・金属の人工関節構造を有する特殊椎弓根スクリューで10万回摩耗実験を行い、金属粉の発生程度を確認した。摩耗実験中に不具合事象の発生はなかった。 2)設置隣接椎間の変化ならびに生体反応の検討用動物モデル(豚)の作成 動物モデルは、人間で通常使用している椎弓根スクリューのサイズが挿入できる動物として家畜豚生後6カ月齢、体重60kgミニ豚2頭を用いた。全麻後それぞれのL3、L4、L5の両側椎弓根にスクリューを刺入し、ロッドで固定したモデルを作成した。スクリュー挿入はX線透視下に行った。モデルは頭側可動頭スクリュー設置+尾側固定頭スクリュー固定、頭側固定頭スクリュー固定+尾側可動頭スクリュー設置の2タイプを作成した。作成後は家畜豚飼育の専門施設にて8カ月間飼育管理した。平成23年2月に術後8ヵ月にて剖検した。スクリュー・ロッド固定の脊椎ユニットを摘出してX線的、顕微鏡的にスクリュー周囲組織ならびに椎間板の変性程度の検討を行い、同時に血液中の金属濃度を計測して安全性についても検証中である。飼育経過中の不具合事象はなかった。
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