研究課題/領域番号 |
22591648
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
永田 見生 久留米大学, 医学部, 教授 (50140687)
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研究分担者 |
津留 美智代 久留米大学, 医学部, 助教 (90368887)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | プロテオミクス / 難病 / 後縦靭帯骨化症 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
我国の難病疾患の一つである脊柱靭帯骨化症の中でも重篤な後縦靭帯骨化症を克服するために研究を遂行している。 後縦靭帯骨化症の患者血清プロテオミクスより1つのタンパク質が健常者と比較し欠損していた。 このタンパク質を抑制したノックアウトマウスを作製したところ、マウスの寿命が約2年とみられる中、誕生から8カ月以降、後縦靭帯骨化を確認し、糖尿病の合併、皮下脂肪の高値など、ヒトの後縦靭帯骨化症と類似した発症を確認した。更なる骨化メカニズムを検証し、ヒトの異所性骨化の機序と同じであった。我々が作成したノックアウトマウスは、後縦靭帯骨化症のモデルマウスであると断定し、2014年、論文公開を行う。 我々は、本研究により、後縦靭帯骨化症の直接的な原因タンパク質を見つけ、難病の克服に繋げる研究を成しえたことを研究実績として報告する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
疾患プロテオミクスにより、靭帯特異的タンパク質を発見し、幹細胞から靭帯組織を作製することに成功した。目的である後縦靭帯骨化症の特異的タンパク質を発見したことにより、靭帯組織の中で骨化を起こすメカニズムを検証でき、モデルマウスの作製ができた。
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今後の研究の推進方策 |
後縦靭帯骨化症の製剤開発へ始動するため、モデルマウスを使った投与実験による靭帯骨化の発症抑制効果などのデータを解析し、近い将来、PMDAへの申請が可能な高い研究成果を出していき、創薬研究のマネジメントを受けながら、必ず、国民に貢献できる安全な薬を提供する。
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