我々は、後縦靭帯骨化症の克服のきっかけとなるよう、プロテオーム解析を行ってきた。 後縦靭帯骨化症は、脊柱靭帯が骨化し、神経を圧迫し、麻痺を起こす疾患で、日本で見つけられた疾患であるが、現在、アジア以外にも欧米での発症が確認され、未だ原因不明の疾患で、難病となっている。 我々は、13年間、患者血液中のタンパク質の解析を行い、健常者と明らかに欠損するタンパク質を発見した。このノックアウトマウスを作製したところ、すべてのマウスに患者と等しく、中年後期に後縦靭帯骨化を発症し、糖尿病の合併を呈し、後縦靭帯骨化症の原因タンパク質であると考えた。
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