研究課題
H24年度は研究計画に沿って(1)ヒト脊髄損傷サンプルにおけるpNF-Hの中長期的数値の解析、(2)動物モデルでの血中・髄液中のpNF-Hの同時計測、(3)脊髄損傷以外の神経疾患におけるpNF-H値の検討、を行った。(1)ヒト脊髄損傷者3例の血液サンプルを受傷後3か月までの長期において解析を行った。いずれの症例においてもpNF-Hは3か月の時点でも末梢血液中に検出された。一部の症例では時間経過とともに減少傾向を示し、何らかの病態の変化を反映していることが示唆された。(2)髄液と血液中との同時計測では、髄液中の濃度が血液中に比べ5倍程度の高値を示しているものの、時間経過による増減のパターンは両者間では同じであった。(3)脊髄損傷以外のモデルとして、末梢神経である馬尾神経の損傷モデルを作成したところ、末梢血中でpNF-Hの上昇が観察され、このマーカーが中枢神経に限らず末梢神経も含んだ領域の損傷マーカーになりうることが示された。
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リハビリテーション医学
巻: 49 ページ: 501-503
Spinal Cord
巻: 50(7) ページ: 493-496
10.1038/sc.2011.184.