研究課題
a.炎症性サイトカインや細胞接着因子を著しく抑制するNF-kappaB decoyによる骨転移の浸潤増殖抑制を動物実験での確認と臨床応用への展開b.磁性体交流磁場温熱療法による転移病巣の制御とその臨床応用c.アクリジンオレンジ光線力学療法による最小侵襲手術の確立d.ラジオ波焼却法による脊椎転移の制御とその臨床応用に対して、以下の研究成果を報告した。bに関しては磁場発生装置を使用し、実際に転移性骨腫瘍に対して引き続き臨床応用を行っている。同時に、磁性体の新たなデリバリ方法として、局所注入による磁性体デリバリを目指して、ナノパーティクル磁性体を利用した研究も行っており、in vitro及びin vivoでの発熱特性の検討を行っているところである。cに関してはマウス骨肉腫モデルを用いた実験系で、acridine orange(AO)の血管内投与による光線力学療法にて、転移抑制効果をすでに報告した。現在さらに、多種の肉腫に対する効果を検討するべく、複数の肉腫細胞株を用いたマウスモデルに対して同様に実験を行い、局所制御、転移抑制効果の検討を行っている。また臨床的には原発性骨軟部肉腫に対して、AOを使用することで最小侵襲手術を可能にし、患肢機能のさらなる温存が出来ただけでなく、良好な局所制御率を獲得できた。本結果は様々な学会で発表している。a.に関してはNF-kappaB decoyがLM8細胞株を用いて肺転移を抑制する結果はすでに得られている。今後様々な肉腫に対する効果の検討を行うため、複数の肉腫細胞株を用いて、局所制御、転移抑制効果の検討をさらに行う予定である。d.に関しては骨転移に対して現在ラジオ波をすでに臨床応用で症例を重ねており、多様な癌腫及び肉腫に対しても優れた局所制率を示しており、腫瘍種を選ばない画期的な治療法である可能性を秘めている。本結果についても今後発表予定である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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