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2011 年度 実績報告書

生体吸収性スキャフォールドによる細胞培養移植を要しない肩腱板再生

研究課題

研究課題/領域番号 22591655
研究機関神戸大学

研究代表者

国分 毅  神戸大学, 医学研究科, 助教 (40403266)

研究分担者 名倉 一成  神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (00437485)
黒坂 昌弘  神戸大学, 医学研究科, 教授 (70170115)
美舩 泰  神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (80608464)
キーワード肩腱板広範囲断裂 / 腱板再生 / スキャフォールド / Poly(DL-lactide-co-glycolide)(PLG) / electrospinning法
研究概要

平成23年度は、electrospinning法により作製され微細構造を持つ吸収の早い生体吸収性高分子であるPoly(DL-lactide-co-glycolide)(PLG)を用いた生体吸収スキャフォールドを腱板損傷モデルに移植して経時的に主に免疫組織学的に評価してきた。昨年までの研究では、主に組織学的評価をHE染色にて行い、PLGスキャフォールド移植後16週で骨との移行部は成熟し、腱実質部では膠原線維様線維の走行も認め、正常の腱付着部に類似した組織像再生を確認している。本年度はサフラニンーO染色による腱骨移行部における線維軟骨を介した再生を確認し、更に免疫学的組織染色を行い、コラーゲンの局在についても検討した。その結果、16週の時点でコラーゲンIの発現は正常組織と同様に腱実質部と骨組織に発現していた。コラーゲンIIも腱骨移行部で強く発現しており、発現部位は正常組織にても見られる腱骨移行部の線維軟骨の肥大軟骨層であると考えた。また、腱組織修復過程の初期に発現すると言われているコラーゲンIIIの発現も腱実質部に弱く認めていた。これらのコラーゲンの発現パターンは正常の腱骨移行部の組織と比較しても同様であり、今回開発したPLGスキャフォールドは、腱実質部での組織再生のみでなく、腱骨移行部の再生も可能とする素材であることが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

動物実験による組織評価や力学的検討はほぼ終了しており、免疫組織学的検討やデータの解析が終了すれば最終の報告も可能であると思われるため。

今後の研究の推進方策

兎での、electrospinning法にて作製したPLGスキャフォールドによる腱板再生は可能と考えるが、これを臨床応用しようとすると、更に大きな動物での検討も必要と思われる。また、PLG自体の生体内または細胞播種後のin vitroでの評価も必要であると思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Application of layered Poly (L-lactic acid) cell free scaffold in a rabbit rotatorcuff defect model2011

    • 著者名/発表者名
      Inui A
    • 雑誌名

      Sports Med Arthrosc Rehabil Ther Technol

      巻: 3(29)(Electronic)

    • DOI

      10.1186/1758-2555-3-29

    • 査読あり
  • [学会発表] ポリ乳酸グリコール酸(PLG)スキャフォールドを用いたウサギ肩腱板再生2011

    • 著者名/発表者名
      国分毅、名倉一成、美舩泰、黒坂昌弘
    • 学会等名
      第26回日本整形外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      前橋
    • 年月日
      2011-10-21
  • [学会発表] ポリ乳酸グリコール酸(PLG)シートを使用したウサギ肩腱板再生2011

    • 著者名/発表者名
      国分毅、名倉一成、美舩泰
    • 学会等名
      第38回日本肩関節学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2011-10-07

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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