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2012 年度 実績報告書

生体吸収性スキャフォールドによる細胞培養移植を要しない肩腱板再生

研究課題

研究課題/領域番号 22591655
研究機関神戸大学

研究代表者

国分 毅  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40403266)

研究分担者 名倉 一成  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 医学研究員 (00437485)
黒坂 昌弘  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70170115)
美舩 泰  神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (80608464)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード肩腱板広範囲断裂 / 腱板再生 / スキャフォールド / PLG / electrospinning法
研究概要

最終年度は、これまではin vivoでの評価が主であったため、in vitroの実験を試みた。スキャフォールド自体の経時的な力学的特性を評価するために、in vitroで細胞をスキャフォールドに播種し評価を行った。これまでも、in vitroでの評価は試みて来ていたが、PLG線維と細胞の親和性が悪く、生着率は約4%と低いものであった。そこで今回は、細胞親和性を高めるために血清による前処理を行ったが、残念ながら血清処理したものでも生着率は13%に留まり、スキャフォールドに細胞を生着させてin vitroで評価するのは困難であった。
また、我々はこのPLGスキャフォールドが関節の骨軟骨欠損にも有効であり良好な軟骨、骨再生が得られることを示しているが、関節内骨折で生じる骨欠損部にこのスキャフォールドを移植し骨形成能を評価する実験も行った。しかし、このモデルでは関節軟骨は整復されており骨欠損に移植されたスキャフォールドは関節内との直接の接触がなくなるためか、骨形成は不良であり、関節内に露出されることが一条件となる可能性が示唆された。
以上より、PLGスキャフォールドは生体内において特に関節内に露出することにより、関節液や関節内滑膜などからの成長因子や細胞がスキャフォールドに作用し組織再生へと導かれるのではないかと思われた。
本研究において、我々は、electrospinning法により作製したPLG生体吸収スキャフォールドを兎腱板損傷モデルに移植してその腱再生能を評価した。組織学評価では、術後16週では、腱骨移行部に線維軟骨様の組織を認め、再生腱全体に1型コラーゲン、腱骨移行部の線維軟骨様の組織にII型コラーゲンの強い発現を認めた。力学的評価では、術後8週で正常棘下筋腱と同等の最大破断強度を有していた。
今回開発したPLGスキャフォールドは新たな腱板再生の人工材料となりうる可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] ポリ乳酸・グリコール酸(PLG)スカフォールドを使用した家兎肩腱板再生の試み2012

    • 著者名/発表者名
      乾淳幸、国分毅、美舩泰、他
    • 雑誌名

      肩関節

      巻: 36(3) ページ: 913-916

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regeneration of rotator cuff tear using electrospun poly(d,l-Lactide-Co-Glycolide) scaffolds in a rabbit model.2012

    • 著者名/発表者名
      Inui A, Kokubu T, Mifune Y, et al.
    • 雑誌名

      Arthroscopy

      巻: 28(12) ページ: 1790-9

    • DOI

      10.1016/j.arthro.2012.05.887

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 人工吸収性材料による肩腱板の再生 家兎棘下筋腱による検討2012

    • 著者名/発表者名
      国分毅、乾淳幸、美舩泰、黒坂昌弘
    • 雑誌名

      関節外科

      巻: 31(7) ページ: 742-8

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公開日: 2014-07-24  

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