研究課題/領域番号 |
22591677
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
廣田 仁聡 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30570733)
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研究分担者 |
鄭 雄一 東京大学, 工学系研究科, 教授 (30345053)
齋藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (30456107)
乾 洋 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (60583119)
平田 真 東京大学, 医学系研究科, 特任助教 (50401071)
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キーワード | アディポカイン / 変形性関節症 / レジスチン / アディポネクチン |
研究概要 |
初年度の研究の結果、以下の成果を得ることが出来た。 1)アディポネクチンおよびレジスチンの発現に関する基礎検討 ヒトおよびマウスの各組織臓器および各種培養細胞のcDNAパネルを用いて発現パターンを解析した。アディポネクチン、レジスチンおよびその受容体の発現を軟骨細胞および軟骨細胞を含む気管組織で確認した。またマウス変形性膝関節症モデルにおいても変性に伴いそれらの発現が増強することを確認した。 2)生理的条件下でのアディポネクチンおよびレジスチン遺伝子欠損マウスの軟骨組織解析 アディポネクチンおよびレジスチン遺伝子欠損マウスのin vivoでの解析を行う。具体的には、これら遺伝子欠損マウスおよび各々の同胞野生型マウス(WT)において、継時的な身体計測およびAlizarin red/Alcian blue骨格2重染色を行い、骨格、成長の評価を行った。いずれにおいても同胞野生型と比べ明らかな成長障害はなく、骨格形成においても明らかな遅延は認めなった。組織学的解析においても同様の結果を得た。 3)病的条件下でのアディポネクチンおよびレジスチン遺伝子欠損マウスの軟骨組織解析 各遺伝子欠損マウスの膝関節を外科的に処理し不安定性を生じさせた変形性関節症モデルを作成し、軟骨変性の程度を同胞野生型マウスと比較した。術後4週、8週、12週での経時的な変化を放射線学的、組織学的に解析したところ、野生型では継時的にOAが著明に進行したが、アディポネクチン、レジスチンの各遺伝子欠損マウスにおいてはOAの進行が野生型と比べ遅延している傾向が確認され、軟骨変性の指標であるMMP3,13、アグリカンネオエピトープなどの発現量の低下を認めた。
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