研究課題/領域番号 |
22591678
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永瀬 雄一 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (40570015)
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研究分担者 |
田中 栄 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50282661)
安井 哲郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30583108)
田中 健之 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00583121)
角田 俊治 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60384830)
森井 次郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40570718)
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キーワード | 骨・軟骨代謝学 |
研究概要 |
実験(1)破骨細胞分化過程におけるヒストン修飾変化の解析 マクロファージ系細胞を用いたChIP-sequenceの実験系の条件検討を行った。まず、当該細胞のホルマリン固定条件と粉砕条件を検討した。次に、ChIP(クロマチン免疫沈降)による濃縮率を評価するためにChIP-PCRを行った。positive control site, negative control siteのリアルタイムPCR用プライマーを設計しその検証、またbufferの検討を行った。そして、H3-K4トリメチル化あるいはH3-K27トリメチル化を認識する抗体についてそれぞれChIP-sequenceのプロトコールを確立した。これを用い、破骨細胞前駆細胞から成熟破骨細胞に分化する際にH3K4トリメチル化修飾やH3K27トリメチル化修飾がどのように変化するかについての全ゲノムレベルの情報を得た。 実験(2)ヒストン修飾によって発現が制御される遺伝子の評価 破骨細胞分化を司る重要な遺伝子群の候補を上記のChIP-sequenceのデータから抽出した。そしていくつかの遺伝子をshRNAによりノックダウンして破骨細胞分化への影響を確かめた。 H3-K4,H3-K27に代表される特定のヒストン修飾パターン変化が細胞分化を緻密に制御することが知られている。ChIP-sequenceはこれらのヒストン修飾パターンを網羅的に調べる良い手法であるが、マクロファージ・破骨細胞系細胞での実験条件や手技は確立されていなかった。今回我々は、その実験系を確立し、全ゲノム的な情報を獲得した。そしてその結果を基に、破骨細胞分化のエピジェネティックな制御機構の解明へ向け研究のステップを進めている。
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