研究課題/領域番号 |
22591699
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
森本 裕二 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00250457)
|
研究分担者 |
橘 かおり 北海道大学, 大学病院, 医員 (50374468)
敦賀 健吉 北海道大学, 大学病院, 助教 (50399896)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
キーワード | 幼弱脳 / 神経毒性 / 麻酔薬 / 高二酸化炭素血症 |
研究概要 |
幼弱動物に麻酔を暴露すると、成人後、高次脳機能障害が発生する事が最近注目されているが、その機序については未だ解明されていない。幼弱動物に麻酔を暴露すると、種々の生理学的変化が生じるが、神経毒性が麻酔薬そのものによって起こるのか、それとも二次的に生じる生理学的変化によって生じるのかも明らかではない。私たちは生理学的変化のなかで、高二酸化炭素血症に注目し、麻酔薬による毒性との関連性を検討してきた。平成24年度は、主に下記の3点において検討した。 1)二酸化炭素負荷時における酸素濃度の影響:二酸化炭素負荷によりラットは低酸素にさらされる。その影響をみるため、生後7日のラットに対して、酸素濃度を複数設定し、併せて高濃度二酸化炭素を暴露した。結果、酸素濃度の如何によらず、高濃度二酸化炭素暴露により新生児脳にアポトーシスが生じた。 2)幼弱時二酸化炭素負荷による、成長後シナプス機能障害機序の解明:以前の研究で、幼弱時二酸化炭素負荷により、成長後、Morris Water Mazeなどの行動学試験や、電気生理学的検査の海馬長期増強(LTP)形成において異常が見られた。その機序を詳細に検討するため、海馬のpaired pulse responseを検討した。結果、幼弱時二酸化炭素負荷ラットでは成長後paired pulse inhibitionのfacilitationへの転換が見られ、GABA系シナプスの異常が推測された。 3)海馬歯状回前駆細胞遊走に及ぼす影響:幼弱期、歯状回門の前駆細胞が歯状回に遊走し顆粒細胞として成熟するが、これはGABA系シグナルで調整されている。異常なGABA系の信号はこの遊走異常を起こす。今回は、セボフルランによる遊走異常を、BrdUと顆粒細胞のマーカーであるProx1の免疫二重染色で検討した。結果、生後7日のラットに対するセボフルラン負荷は、遊走異常を促進した。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|