研究課題/領域番号 |
22591701
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
吉田 仁 弘前大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00374843)
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研究分担者 |
櫛方 哲也 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (80250603)
廣田 和美 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20238413)
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キーワード | 脳・神経 / 全身麻酔 / 睡眠 / 脳波 / 内因性睡眠物質 |
研究概要 |
睡眠解析ソフトウエアの更新にともない変更した脳温測定システムを確立した。体重300-400gの雄性SD系ラットを用い、ketamineとxylazine麻酔下に脳波電極および脳温プローベを留置した。恒温チャンバー内でケーブルにつなぎ、持続的に脳波および脳温を記録した。睡眠の日内変動と同じように、脳温の日内変動も確認できた。 全身麻酔時間調査に関し、静脈麻酔薬を経静脈的に投与する方法を検討した。同じくketamineとxylazine麻酔下に右外頚静脈から専用のカテーテルを留置した。Heparin2u/mlとgentamicin120ug/mlの溶液でカテーテルの内腔が閉塞しないよう維持した。同時に脳波用電極および脳温プローベ留置を検討している。 大脳皮質表面上で左右対称の位置にカテーテルを留置し、大脳皮質表面に投与した物質の麻酔中の脳波に与える影響を調べた。ketamineとxylazine麻酔中、lidocaine400ugを投与した。投与側の脳波のactivityは一過性に低下した。pentbarbital麻酔中、adenosine1.5-50nmolを投与した。デルタ波を中心に脳波のactivityが増加した。容量に依存した傾向を示した。Adenosineのレセプター作動薬による影響を検討中である。 当初予定していたプッシュプル法によるサイトカイン測定は、資料採取法が不安定なため行わなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1)東日本大震災にともない医療に費やす時間が増加したため。 2)当初予定していたプッシュプル法によるサイトカイン測定法が、測定感度が低く適応が困難になったため。
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今後の研究の推進方策 |
睡眠調節における大脳皮質の役割は解明されておらず途上である。今後、大脳皮質表面への物質投与による睡眠中の脳波に与える影響を中心として睡眠の基礎的な研究を推進する。また、同時に全身麻酔薬.鎮静薬投与中の鎮静の強さと睡眠関連物質との関連についても検討する。
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