平成24山梨大学医学部附属病院および平成23年度に始まった関連病院のMAC(モニタードアネスセジアケア)症例に関しての現状把握を継続した。また、フェンタニル。ケタミン・ケタミンを用いた呼吸抑制監視装置に関する前向き研究を継続し、結果を評価して総合的なマニュアルを作成した。 【遡及的研究】これまで行ってきたRFAに対するMACを施行された症例を対象における有害事象(呼吸抑制など)の頻度を診療録などから調査し日本麻酔科学会などで報告してきた。その内容を取りまとめて現在投稿準備中である。 【前向き研究】1.ドロペリドールに関するRCT:MAC用標準薬液には主たる鎮痛剤であるフェンタニルの副作用対策としてドロペリドールが混合してある。ドロペリドールはQTc延長、薬剤性パーキンソニズムなどの副作用を引き起こすことが知られている。フェンタニルを用いた術後硬膜外鎮痛用の標準薬液中に混合されているドロペリドールの有無に関してどのような差異がみられるかを検討するRCTを継続中である。 2.呼吸抑制監視装置に関する前向き調査:フェンタニルなどの麻薬性鎮痛薬を用いた際の呼吸抑制の発生頻度は0.5%とされている。従来、病棟における監視体制は呼吸回数の監視を除いてはパルスオキシメーターを用いた経皮的酸素飽和度の監視など接触型のモニターによるものであった。現在、健康器具として市販されている非接触型の呼吸監視モニターの改良版を使用し、消化器外科の術後硬膜外PCA使用症例を対象に検討した。この結果は第58回日本麻酔科学会学術集会にて発表した。現在投稿準備中である。 【マニュアル作り】上記、遡及的調査および前向き研究の結果を踏まえて、標準化された薬液を用いた静脈内PCAによるMACに関するマニュアルを作成中である。
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