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2012 年度 実績報告書

脳機能画像を用いた運動時痛の解明と治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22591727
研究機関大阪大学

研究代表者

柴田 政彦  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座教授 (50216016)

研究分担者 松田 陽一  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00397754)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード恐怖条件付け / 皮膚電位反射 / 運動時痛
研究概要

膝や腰といった運動器の痛みが慢性化する過程には、「動かしたら痛くなる」という恐怖条件付けが関与するという仮説を検証した。運動を条件刺激、痛みを無条件刺激とした恐怖条件付けを行い、運動時の無条件反応を皮膚電位反射(SPR)によって捉えた。被験者が遅延見合わせ課題(モニターに表示された2種類の表示物の一方が長いと判断する)の結果を元にして自発的に右手関節を運動させた場合に、右前腕に54℃の熱刺激(UCS)を与える(Pathway system (Medoc社製))ことにより運動による恐怖条件付けを再現した。SPRは非利き手の母指球に計測電極をおき、前腕内側に基準電極をおいて測定した。健常成人8名で検証した結果、条件付け後において、運動時は、UCSの呈示が無くとも運動しなかった場合に比べてSPRの出現率、平均振幅がともに有意に大きかった。条件付け前に加えて条件付け後においては、SPRのpeak潜時が有意に短縮していた。以上より、健康成人を対象として、SPRという客観的指標を用いることにより、痛みの恐怖条件付けが、自発的な運動によっておこることを示すことができた。
本モデルの作成によって、近年慢性痛の形成に関与するとされている、Vlaeyenらの(参考)恐怖回避仮説の一部を証明することができた。
本研究によって運動時痛の機序を明らかにする実験系ができたので、今後、本実験系で脳機能画像研究などを実施することによって、痛みによる活動の低下と痛みの慢性化との関連など、臨床で問題となっている病態の解明と治療の開発が可能となる。
(参考)Vlaeyen & Linton, Pain, 2000

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Conditionig of fear to volantary movement paired with painful heat stimulus; experimental verification of fear avoidance model using skin potential responce2013

    • 著者名/発表者名
      Maeda Y.
    • 雑誌名

      Clinical Neurophysiology

      巻: 124 ページ: e38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 自発的運動でおこる痛みの恐怖条件付け:皮膚電位反射(SPR)による検証2012

    • 著者名/発表者名
      前田吉樹
    • 雑誌名

      臨床神経生理学会

      巻: 40 ページ: 515

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 筋痛を伴う運動に関連した脳活動2012

    • 著者名/発表者名
      松田陽一
    • 雑誌名

      Journal of Musculoskeletal Pain Research

      巻: 4 ページ: 70

    • 査読あり
  • [学会発表] 自発的運動と痛みの恐怖条件付け:運動でおこる痛みによる恐怖条件付け:皮膚電位反射(SPR)による検証2012

    • 著者名/発表者名
      前田吉樹
    • 学会等名
      第42回日本臨床神経生理学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20121108-20121110
  • [学会発表] 筋痛を伴う運動に関連した脳活動2012

    • 著者名/発表者名
      松田陽一
    • 学会等名
      第5回日本運動器疼痛学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2012-11-07

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公開日: 2014-07-24  

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